一挙両得の1インチアップ。|MICHELIN PILOT SPORT 4S

ドレスアップだけでインチアップするのもいいけれど、せっかくのハイパフォーマンスカーだ。走りの質を高めるようなインチアップをしたい。となるとUHP(ウルトラハイパフォーマンス)タイヤの、それも最高峰に位置付けられるミシュラン・パイロットスポーツ4Sがいい。そんなインチアップの事例を、アウディRS5スポーツバックを例にご紹介したい。

 

あらゆるシチュエーションであっても 優しく的確に、足元を支えてくれる。

 

今や純正でも大径ホイール&低偏平タイヤ時代となり、それを凌駕するインチアップは難しくなった。性能度外視で、ただ魅せるためだけなら話はまだ簡単だろう。しかし、走行性能や乗り心地、ライドフィールなどすべての要素を満足させながら、サラリとインチアップしてこそ玄人っぽい。  今回、涼しげな顔して暴力的な動力性能を持つアウディRS5スポーツバックでインチアップの可能性を探った。「常用快適性とスポーツ性能を高い次元で満足させる」というクルマのコンセプトを考えると、タイヤに求められる性能は数限りない。

純正タイヤは前後とも275/30ZR20サイズのコンチネンタル・スポーツコンタクト6だ。これに対して1インチアップとなる295/25ZR21サイズを投入した。銘柄はミシュラン・パイロットスポーツ4S。ハイパフォーマンスカーに向けた幅広いサイズ設定を持ち、世界最高峰の性能を持つことで知られる。なお、タイヤと同様に性能に大きく寄与するホイールはボルクレーシングGT090だ。コチラもまた、レーシングホイールの技術を投入しスーパースポーツを見据えたという最高峰モデルである。

もともと乗り心地は硬めのRS5スポーツバックだったから、外面の印象からすれば乗り心地の悪化が気になるところ。だが、それは杞憂に終わった。コツコツとした硬さを伝えてきながらも不快な印象はなく、むしろ路面状況が手に取るようにわかるのは気持ちがいい。速度を上げるに連れて、いかにも安定感のあるフラットライドへと変わる。ジェイファクトリーにて煮詰められているという足まわりのセッティングが決まれば、より上質な乗り味になるはずだ。  高速での直進性や、狙い通りのラインをトレースできるコーナリング特性は、パイロットスポーツ4Sの真骨頂だろう。1インチアップという恩恵も手伝ってまるで無駄な動きがなく、ストリートレベルではオンザレール感覚で走れる。路面が荒れていても轍(わだち)があっても難なくいなしていく様は、25扁平であることを忘れさせてくれた。

なお、純正と今回の21インチとの重量を比較したら、21インチがわずか500グラム程度重いだけだった。軽量性能に優れるタイヤ&ホイールの恩恵であり、純正と同等の重量を維持することで、純正車に対してのポン付けでも相性はいいはずだ。ストリートではパイロットスポーツ4Sを使ったインチアップに我慢は要らない。見た目から走りまで、そのおいしいところだけ享受できると思えた。

 

RS5純正ホイールとコンチネンタル・スポーツコンタクト6(前後275/30ZR20)に対して、1インチアップに挑む。用意したのはボルクレーシングGT090と前後295/25ZR21サイズのミシュラン・パイロットスポーツ4Sである。
サイズ変更により明らかにタイヤ幅は太くなった。フェンダーとの干渉を避けるギリギリの範囲だ。

 

インチアップしても重量がほぼ不変(+500g)だったのはタイヤ&ホイールの軽量性能の賜物だ。

アウト側ショルダーブロックがシリカ+カーボンブラックのハイブリッドコンパウンドで、内側はシリカの結合を強めた新コンパウンドを採用。ポリエステルカーカスにポリアミド、アラミドのハイブリッドバンドを採用したケース設計も剛性感に寄与する。

ショルダーの美しさもミシュランの魅力。ボルクレーシングGT090と相まって唯一無二のアピアランスとなる。

テスターは中三川大地。絶対的グリップ力もさることながら、路面から伝わる情報量の多さが好印象。ハイパフォーマンスカーに愛されるミシュランという魅力を再確認した。

ジェイファクトリーが製作したライトチューニングのRS5スポーツバック。インチアップに合わせて足まわりをセットアップ中だという。ノーマルカーであってもこのインチアップは好感触を得られることを実感した。

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掲載:eS4 No.91 2021年2月10日発売(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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MICHELIN(日本ミシュランタイヤ株式会社お客様相談室) TEL:0276-25-4411 www.michelin.co.jp

PHOTO>>KEIGO YAMAMOTO(山本佳吾)

TEXT>>DAICHI NAKAMIGAWA(中三川大地)