日独コラボのテック“アート”。|Porsche Cayenne Turbo Coupé|LAGAR CORPORATION

 

ポルシェだけに特化し、孤高の技術と独特の感性を持って テクニックとアートを融合させた作品を生み出してきた。 そんなテックアートらしいカイエン・ターボ・クーペが 日独コラボ体制を生かした格好で、ここ日本で走り出した。

 

機能を高めながら美しさも引き立てる。

 

テクニックとアートを融合させる意味でのテックアートである。見た目に美しい造形を持つことは大前提で、さらには性能も際立たせたものでなければならない。そうした揺るぎない信念を、ポルシェだけにぶつけてきた。

そのコンセプトからして同じ方向を向くと思わせたのが、カイエンから派生した一連のクーペモデルだった。一見したところカイエン風情を残しながらも、キャビン部分の多くを刷新してまで流麗なクーペボディへと改めたもの。流行りのプレミアムSUV市場に対して、あらためてポルシェ流儀のスポーツカーで挑む象徴だと思えた。  だからカイエンクーペの、しかもそのホットモデルであるターボに対して、テックアートの相性が悪いはずない。目の前に現れたこの個体は、そう再確認させてくれたような、むしろ想像以上の調和をたたえていた。

エクステリアは小ぶりなスポイラーやレーシーなディフューザーといった程度。テックアートの看板にもなったマグナム系を知る人にしてみたら、少々、大人しく感じるかもしれない。しかし、逆にクーペボディを成立させたポルシェをリスペクトし、その性能と美しさと引き立てようとそっと一花添えた程度に抑えたところにテックアートの大人っぽさを感じる。もちろん、その気になればエアロボンネット(カーボン)にパワーキットにと、熱血硬派系に仕立てることも可能だ。

逆に足元は持ち前のフォーミュラⅥホイールをポリッシュにして存在感を際立たせる。iiDのロワリングキットによるローダウンや、奥に潜むホワイトキャリパーとの調和も抜群で、まるでラグジュアリーなGTスポーツカーへと変貌を遂げたようだ。言うなれば911ターボ系の華やかさ。それでも22インチに抑えて走行性能を第一に考えるあたりがテックアートらしい。カイエン系は純正オプションでも22インチ。タイヤサイズの選択肢を考えてもベストな回答である。

そして、さらなるハイライトはインテリアに潜む。数年前からテックアートはインテリアに力を注いできた。長年、風洞実験施設までを駆使して仕上げてきたボディパーツや、レースエンジニアリング譲りの機関系チューニングといった“テクニック”に加えて、今度は積極的に“アート”の部分も際立たせている。アパレルや家具ブランドとコラボしたり、新しい素材に挑戦したりと、その挑戦は多岐にわたる。

この個体はステアリングの加工や、パドルシフトのアルカンタラ化、ロゴ入りアームレスト、そして昔からの定番であるサイドシル、フロアマット、ペダル類というメニューだった。多くはドイツ本社で純正部品をもとに熟練職人が仕上げたものだ。この個体は日本仕様がベースであり、純正部品を外してテックアート本社へ送るというひと手間が必要となる。常に密接な関係を結び情報共有をしてきたインポーターであるラガーコーポレーションの尽力によるところも大きい。世界的に見てもここまでのコラボ体制を築いている国は少ない。ともあれ我々にとっては、ユーロコンプリートながらも日本仕様をもとにした使い勝手のいい仕様が手に入ることを歓迎したい。

タイカンの台頭に代表されるEV化が突き進んでも、テックアートの価値は不変だ。我々を驚かせ、魅了させるプロダクトを提供し続けてくれるはずだ。今回のテクニックとアートとの融合には、そう確信させられるだけの抜群の説得力が宿っていた。

 

エクステリアの手数は多くない。スポイラー&ディフューザーにホイールといった程度。注目したいのはフォーミュラⅥホイールのポリッシュ。ユーロチューナー&アメリカン鍛造コラボを追求してきたボンドグループ&ラガーコーポレーションらしいセンスを感じる。走行性能を見越して22インチに抑えたあたりが大人っぽい。

アームレストにもさりげなくテックアートロゴがエンボス加工で挿入されていた。

パドルシフトにもアルカンターラが施工される。頻繁に手を触れる操作系の部分だけに満足度は高い。

ステアリングは、グリップ部のアルカンタラ・パンチング加工、走行モード切り替えダイヤルのホワイト塗装、センターエンボスロゴなどの加工が施された。

アルミペダルセットやフロアマットはインテリアコーディネートの定番。これなら部品を入手するだけでいい。他にトランクマットなども用意される。

乗り降りするたびに満足感に浸れるイルミエントランスモール。この部分だけでもコンプリートカー感を強く感じさせる。

 

Porsche Cayenne Turbo Coupé 2020年式|ホイール:テックアート・フォーミュラーⅣ(F:22×10.0 R:22×11.5)|タイヤ:ミシュラン・パイロットスポーツ4S(F:285/35R22 R:315/30R22)|足まわり:iiD・ロワリングキット、ブレーキキャリパーペイント|吸排気:テックアート・エキゾーストシステム、テールパイプ|ボディパーツ:テックアート・フロントスポイラー、ボンネットエンブレム、リアスカートwithディフューザー、リアパネル|インテリア:テックアート・フロアマット、アルミペダルセット、アルミフットレスト、イルミエントランスモール、ステアリング張り替え、パドルシフト張り替え、アームレスト張り替え

 

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問い合わせ/ラガーコーポレーション ☎048-845-0808 www.lager.co.jp

掲載:Premium SUV Stylebook.2021 2021年3月31日発売(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

photo_中島仁菜 NAKAJIMA NINA

text_中三川大地 NAKAMIGAWA DAICHI