“大胆と繊細”を同居させた ニッポン流儀のワイドボディ。|Mercedes-AMG GT|DESIGN WORKS

 

 

我らがニッポンの製造技術、その底力を強く感じさせるものだった。 プリウスで培った技術力を生かしてAMG GTに“華”を添える。 “華”だけではなく“性能”も伴う、魅惑のワイドボディが走り始めた。

 

ディテールを徹底解析し、オリジナルとの調和を図った。

 

今や一億総プリウス状態のニッポンのストリートを前に「まるで国民車か」と叫びたくなる。そんな画一的なプリウスに独特の個性を与えてきたのがデザインワークスだった。代表の福本敦之氏が描く独創的な造形は、単に奇をてらったものではない。あくまでオリジナルのデザインを活かし、その上で空力性能も向上させるもの。分母は多いが同時にライバルも多いプリウス界隈で確実な結果を残してきた。

そんなデザインワークスの次なる一手を知ってぶっ飛んだ。今度は「頂点から攻める」と言わんばかりのAMG GTのプログラムだ。最初は控え目なスポイラー類から始まったものの、2年近い月日を経て堂々たるワイドボディキットが完成した。

その造形は迫力一発ではなく、実に凝っている。AMG GTの純正スタイリングを研究し尽くした結果、生半可なボディパーツでは役不足と判断し、CADだけでなくクレイモデルをつくって開発を続けた。AMG GTは一見、すっきりした造形に思えつつ、吟味すると線の入れ方や角度などが絶妙で、“あらゆる面に表情がある”という。そうした造形を殺さず、過度に強調させず、没個性にもしない。という絶妙な塩梅を狙うためには、画面(CAD)だけの判断では役不足だという見解だ。

結果としてまるでAMG純正ハイパフォーマンスモデルのような落ち着きをたたえたワイドボディキットとなった。

妥協を許さない造形を追い求めた結果、合計で26ピースもの部品点数へと細分化された。フェンダーアーチや前後のスポイラーは、いくつも重なったような形状を持ちながら、しかし全体像を俯瞰するとバランスがいい。単にフェンダー拡張による“迫力”だけを追い求めてはいない。軽やかに駆け抜ける横姿を見ると、ニュルに参戦するGT3マシンのような雰囲気をたたえていた。

なお、この個体は中期型のAMG GTをベースにしたもの。今後は前期や後期型へのマッチングを図るほか、純正時点でフェンダー幅がよりワイドになるGT CやGT Rなどの開発を、さらにはリアフェンダーやピラーの造形が異なるロードスターボディも同時に進めていく。

つまり、あらゆる年式やグレードに対しての適合を図る。

「他の車種へと乗り出すことは考えていない。とにかく今はAMG GTを究めたい」

と、福本氏は言う。その一貫した姿勢を前に、デザインワークス流AMG GTはさらなる発展を遂げると確信した。繊細かつ大胆なボディワークで、AMG GTは真のスーパースポーツへと昇華する。

 

ボディキットはGTおよびGT Sに適合。今後はロードスターを含めてGT CやGT Rなどのホットモデルへも対応していく予定だという。ホイールはネオクラ風情を感じさせるHREクラシック300を合わせた。足まわりはKWのHASによってローフォルムを実現した。

 

もともとプリウスから始まったデザインワークス。AMG GTへの挑戦に関してはクレイモデルを使って研究開発が実施された。

 

高性能ながら寡黙な存在だというAMG GTのイメージを察知したデザインワークスは、だからこそ自らで“華”を加えようとした。フロントバンパー周辺だけでも何層にも折り重なった造形を見ることができる。1台分で26ピースもの部品点数を持つキットとなった。

 

 

Mercedes-AMG GT 2016年式|ホイール:HRE・Classic 300(F:20×9.5 R:21×12.0)|タイヤ:コンチネンタル・スポーツコンタクト6(F:255/30ZR20 R:305/25ZR21)|足まわり:KW・HAS|ボディパーツ:デザインワークス・パフォーマンスワイドボディキット

 

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掲載:eS4 No.92 2021年4月9日発売(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

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デザインワークス ☎0742-23-6080 www.designworks.jpn.com

PHOTO>>KEN SHIRATANI(白谷 賢)
TEXT>>DAICHI NAKAMIGAWA(中三川大地)